口腔ケアが命を守る!歯周病と心臓病の密接な関係
こんにちは。松山市の太山寺歯科医院 院長の山田昌樹です。
8月に入り、いよいよ夏本番ですね。
今年の暑さは一段と厳しく感じますが、
こまめな水分補給や体調管理を心がけ、
この夏を乗り切っていきましょう。
さて、8月10日は
「健康ハートの日」です。
810=ハートの語呂にちなんで、
日本心臓財団が提唱する
心臓病予防キャンペーンの一環です。
今日本人の死亡原因の第2位は心臓病ですが、
実は歯科とも密接な関係があります。
お口のケアが不十分だと
心筋梗塞などの重篤な病気に
かかりやすくなることが
わかってきています。
今回は、あまり知られていない
お口と心臓の意外な関係や
そのリスクについて、
述べていきたいと思います。
◆歯周病になると
心臓病のリスクが2倍に!?
「歯周病」と聞けば、
皆さんお口だけの問題と感じるかもしれません。
しかし、最近の研究では、
歯周病が全身のさまざまな病気と
関係していることが明らかになってきました。
心臓病もその一つです。
国内の調査では、
歯周病が疑われる人は、
そうでない人と比較すると
心筋梗塞の発症数が約2倍
というデータが出ています。
これまでも心臓病の危険因子として
高血圧や肥満、喫煙などが
挙げられてきました。
さらに世界各国の研究により
「歯周病」も無視できない存在に
なってきたのです。
◆歯周病が心臓に影響するのはなぜ?
歯周病と心臓病、
一見すると無関係に思える
この2つの病気ですが、
いったいどのような関係があるのでしょうか?
そのメカニズムは、
大きく分けて2つの説が
考えられています。
1つ目は、歯周病菌が血流に乗り、
心臓まで運ばれて血管に炎症を起こす
という説です。
この炎症によって血管の壁が厚くなり、
動脈硬化が進行することで、
狭心症や心筋梗塞を引き起こすというものです。
実際に、動脈硬化を起こした患者さんの
心臓の血管を調べた研究では、
複数の歯周病菌が発見されています。
2つ目は、歯ぐきの炎症そのものが、
心臓病をはじめとする全身の病気の
引き金になるという説です。
歯周病で歯ぐきが腫れると、
炎症に関連したさまざまな物質が
放出されます。
これらの物質が心臓に運ばれることで、
血管などに悪影響を及ぼすことがわかっています。
◆命を守るためにも歯を大切に!
生活習慣病の予防といえば、
食事、運動、睡眠、禁煙などが
重要視されてきました。
今後の生活習慣病予防においては
これらに加えて、
「口腔ケア」を徹底することが
大切な取り組みになります。
健康診断だけでなく、
歯科での定期検診も欠かさずに!
2025年からは医療費削減を目的に
「国民皆歯科健診」がスタートします。
悪くなってから慌てて歯医者さんに駆け込むのではなく
常に良好なお口の状態を目指しましょう!
太山寺歯科医院
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