歯が折れた! あずきバーにご用心!?
『お口の健康は体の健康』松山市太山寺町の太山寺歯科医院、院長の山田昌樹です。
先日患者さまからSOSの治療予約がありました。
あずきバーで前歯が折れた、とのこと。
たまにいらっしゃいます。
定期的にメンテナンスで通っていただいている方なので
どこが折れたかお伺いするとおよそ状態が想像できます。
神経を取って治療した歯で元々たくさん詰めてあるところでした。
痛みはないということで、たぶん少なくなった歯の根元で折れて
歯が根っこまで真っ二つということはないなと予想できました。
そこで仮歯を入れる時間を考えて救急で受け入れの予約を取りました。
来られた患者さま、歯の状態はと確認したところ
果たして予想通りでした。
幸い抜かなくても大丈夫でしたのでその場で仮歯を作って装着。
後日の予約で続きの治療を進めることとなりました。
さて今回のことから皆さまに歯を守るポイントとして2つ挙げたいと思います。
1.定期健診(メンテナンス)に通っている
悪いところはしっかりと治すこと。これは基本です。
自分では悪くないと思っていてもお口の中に結構問題を抱えていることが多い
ものです。
むし歯、歯周病、噛み合わせ等々、
自覚症状があるのはある程度状態が悪化していると考えてください。
痛みは危険信号、体が注意せよと教えてくれているんですね。
人間ドックなどもそうですが継続することで経過が確認、比較できるんです。
また今回の患者さまのように、怪我や事故も含めて突発的な事態や急な症状が
発生してもおよその状態の想像がつきます。
対応しやすいということです。
2.予約を守る
今はどこの歯科医院でも予約制を取っていると思います。
当院では約束制と説明しています。
治療内容に応じて必要な時間をとり、器材の準備をします。
できるだけ計画的に治療を進めるものです。
また1日のスケジュールをあらかじめ決めているので
急患にも対応がしやすいというメリットもあります。
このあたりで受け入れ可能かなと判断できるわけです。
逆に言えばいきなり飛び込みで来院されても
お待たせするしかないということです。
手術中に融通をきかせよと言われても困りますし
予約を守って来られている患者さまにも迷惑がかかります。
順番待ちの列に割り込んで「急いでいるんだ」と言うようなものです。
常識的に考えてこれがどういう行動かはお分かりいただけるかと思います。
全く初めてで当日にいきなり何時から診て、何時までに終わってほしい
というのも困りますし、
何がなんでも〇〇してほしいと要求されるのも
状態によって出来ることと出来ないことがあります。
気持ちは分かっても不可能ということが現実にはあるということです。
本来のところ歯科には急患はないといわれています。
防ぎようのない怪我や事故を除いてです。
えっ、急に痛みがでるのは違うんですかと思われる方もいらっしゃるでしょう。
先ほど痛みが出るのは危険信号と書きました。
むし歯が進行して神経に届く状態、歯周病の急性発作、親知らずで大きく腫れる
など基本的に炎症が痛みの原因となっています。
症状が出るのは急ですが、むし歯や歯周病が進行し悪化している状態までなって
いるからこそ起きるということです。
健康な歯がある日突然大きなむし歯になることはありませんよね。
きちんと治療した後で定期健診(メンテナンス)に通っていれば
考えにくいと思います。
歯医者は「治療が長い」とか「儲けるために?長く引っ張って」とか
言われる方はさすがに少なくなったと思いますが、
もしこれを目にし、ここまで読まれた方がいらっしゃれば
是非かかりつけの歯医者さんを持ってくださいね。
ご自分の健康のためにいろいろ相談してみてください。
きっと喜んで相談にのってもらえると思います。
おっとその際には前もっての予約をお願いします。
最後になりましたが、
あずきバーは私も大好きでよく食べます。
出したての硬~いやつも歯ごたえがあっていいのですが
心配な方は2、3分すると気持ち噛みやすくなりますよね。
決してあずきバーは悪くない(笑)
皆さまが安心して何でも噛めますように!