「たかが1本」の油断が招くお口の崩壊ドミノ

 

こんにちは。松山市の太山寺歯科医院 院長の山田昌樹です。
11月までは半袖で過ごす日もあり短い秋でしたが

12月に入ってからは少しずつ本格的な冬の訪れを

感じるようになってきました。

街中でもあちこちで華やかに輝くイルミネーションが

見られるようになりましたね。

 

コロナの5類への移行を受けて日常を取り戻しつつ

あります。

この時期は忘年会やクリスマスなど楽しいイベントが

いっぱいですね。

年末の季節感を肌身で感じるこの頃には、

家族や友人、恋人など親しい人と

特別な料理や美味しいケーキを食べる!

という方も多いのではないでしょうか。

 

ここのところの抑制された生活から解放されて

皆さん盛り上がりそうですよね。

でも楽しいひと時を過ごした後というのは、

ついつい食後に大切な「お口のケア」が

おろそかになりがちですよね。

 

疲れたり面倒だったりと理由はあると思いますが

「ちょっとぐらいはいいか」の油断は禁物です。

 

実はこのちょっとした油断から

「小さなむし歯」が始まるのですが

それがお口の崩壊への第一歩となってしまうんです。

 

 

 

 

◆お口の崩壊のはじまりは
「小さなむし歯」から

 

昔に比べると、皆さんのむし歯に対する考え方も

変わり予防の意識も高まってきたと思います。

ただまだまだ多いのが

「むし歯になったら削って治せば大丈夫」

という考え。
治療とはいえ歯を「削る」という行為は

歯にとって想像以上のダメージをもたらします。

 

歯は一度削れば元には戻りません 

そのため、見た目や機能を回復させるために

削った部分は人工の材料で補っていきます。

プラスチック、金属、セラミックなどで

削った部分を補う治療が完了すれば

むし歯の痛みから解放され、

見た目の改善や噛むこともできるため、

「これで完治した!」

と思われる方も多いことでしょう。

 

ただし、

どんなにつめものを丁寧に作っても、

我々歯科医師や歯科技工士さんもがんばっているのですが

人工物である以上は

わずかな段差ができたりしますし 

細菌のレベルからいえば  

決して「わずか」な段差ではないのです。

 

ましてや、

今一度考えてみてください、

むし歯ができたということは、

そこが「ケアが行き届きにくいところ」 

である証拠ですよね。

 

つまり、一度治療をした部分

再びむし歯になるリスクが高いわけです。

データによれば 平均5~7年で再治療が必要になる

ことが多いとされています。

 

 

 

 

当然ながら治療のたびに歯は削られます。

やがて小さな「つめもの」が大きな「つめもの」 

そして「かぶせもの」に変わり、

さらには歯の神経を失って、割れるリスクも高まります。 

 歯科サイドでの認識として

5回大きな治療を繰り返すと歯を失う

と言われています。

つまり始まりは小さなむし歯でも

スタートすれば
歯そのものを失う「負のサイクル」に

陥ってしまうのです。

この治療による負のサイクルに一度足を踏み入れると
そこから抜け出すのは並大抵のことではないでしょう。

 

 

 

 

◆1本の歯が引き起こすお口の崩壊ドミノ

 

とはいうものの

「28本もあるのだから  

そのうちの1本ぐらいなら

抜けても大丈夫なのでは?」

と思う方もいらっしゃると思います。

実際患者さんの中には別に支障がないからと

歯を抜けたままにしている方もいらっしゃいます。

歯を失えばその直後は、

噛みにくさや違和感を覚えます。

しかし

時間が経つとある程度それにも慣れて、

やがて

その歯がないことも忘れてしまい

気にならなくなってしまいます。

 

しかし、この時点ですでに、

「お口の崩壊ドミノ」が始まっているのです。

 

たとえば、奥歯が1本抜けてしまった場合、

食べものをかみ砕く力

抜ける前の約半分に落ちる 

というデータがあります。

 

自分では

今まで通り変わらずに噛めているように思えても、

実際は抜けた歯の周囲にある「別の歯」

その負担がかかっているに過ぎません。

 

 

 

 

これは「4本足のイスの足が3本になる」

ことをイメージしてみてください。

ガタつき負担のかかる足がここから1本、さらに1本と

次々にダメになっていく様子は

容易に想像できると思います。

 

そして、この状況はというと

抜けた歯の周囲のみならずその隣の歯、

さらには

反対側の歯にまでドミノ式に広がりやすく、

最後は「歯がボロボロでまったく噛めない」

という状況まで進んでしまいます。

 

 

 

 

◆歯を守る3つのステップは
「予防」「治療」「メインテナンス」

 

お話してきたこの「治療による負のサイクル」、

さらにそれに続く「お口の崩壊ドミノ」を

回避するにはどうすればいいと思われますか。

最良の方法はずばり、

むし歯や歯周病を予防することです。

 

もし、むし歯や歯周病になってしまった場合でも、

早期に発見し、

速やかに治療を行うことができれば

お口の健康へのダメージを最小限に抑えることができま

す。

いうなれば人間ドックと同じ考え方です。

ドックの項目にも歯科検診がありますよね。

 

この早期発見・早期治療の2つを叶える唯一の方法が

あります。

それは

歯科医院での定期的なメインテナンスです。

 

 

 

超高齢社会の日本ですが

美味しくよく食べ健康に過ごすには

お口の健康が欠かせません。

大切な歯を負の連鎖から守るためにも、

ぜひ生涯を通じて定期なメインテナンスを

心がけてください。

 

 

 

太山寺歯科医院
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