歯が痛いと錯覚してしまう「歯科恐怖症」とは?

 

 

あけましておめでとうございます。
松山市の太山寺歯科医院 院長の山田昌樹です。

 

2024年もスタートしました。
一年の計は元旦にありと言いますが
皆さん新年とともに新しい気持ちで
新たな取り組みを始める方も
いらっしゃるのではないでしょうか。
私はというと三日坊主体質で
毎年反省してばかりです。

 

そして新しい取り組みに際しては気持ちも大事ですし
「体が資本」というように、
それを実行していくには体の健康維持は欠かせません。
「歯が痛い、しみる」「歯ぐきが腫れる」など、
少しでもお口の状態に悩みがあるようでしたら
早めに歯科を受診することが大切だと思います。

ただし、皆さんはこのようなお口悩み、特に歯の痛みは
必ずしも歯が原因ではないことを
ご存じでしょうか?

内科的疾患やストレス、噛み合わせ・・・色んなことが
きっかけとなり得るのですが
今回は、その中のひとつ
「歯科恐怖症」についてご紹介したいと思います。

 

 

 

 

◆歯科恐怖症とは?

 

歯科恐怖症とは、
過去に受けた歯科治療が原因となって
トラウマ(精神的外傷)と呼ばれる
心や体に不調をきたす症状です。

トラウマとは元々個人では対処しきれないような
圧倒的な体験からくるものです。
最近はちょっと安易に使われすぎる感じがしています。

 

 

それはさておき歯科恐怖症とはその名の通り、
歯科への恐怖感が原因となることで起こります。
お口の中に異常がないにも関わらず
歯や歯ぐきに痛みを覚えたりするんですね。

 

またその症状は
「ドキドキ(動悸)やクラクラ(めまい)する」
「大量に汗をかく」
「吐き気」「過呼吸」
「意識を失う」など
人によって様々です。

 

ここで考えてみてください。
むし歯など、歯やお口にトラブルが生じたときには
普通多くの方はまず「歯科医院で診てもらおう」
とするはずです。

 

しかし歯科恐怖症の方については、
「歯科医院に行く」と考えるだけで、
体が硬くなったり、動悸がおこる、
歯や歯ぐきの痛みを覚えるなど
他の問題が生じてしまいます。

頭で考えても心と体が受け付けず
歯科医院に行けなくなってしまうのです。

ちょっとオーバーじゃないのかな、
「不安を感じるのはわかるけれど、
受診ができないなんて…」
と驚かれる方もいらっしゃるかもしれませんね。

ただ、テレビやネットニュースで
取り上げられたこともあるのですが、
一説によれば
「日本国内の実に500万人前後の人
この歯科恐怖症によって受診を避けている」
とも言われています。

 

それだけ多くの方が歯科恐怖症に悩んでいたり
実はご自分でそうとは気づかずに過ごしている方も
いらっしゃるということですね。

 

 

ただ
歯科恐怖症が悪化してしまうならば
むし歯や歯周病になっているのもかかわらず、
治療を受けられずにお口の健康を損ない、
そして体へ大きく悪影響を受ける結果になること

想像に難しくないでしょう。

 

 

では、この厄介ともいえる
歯科恐怖症を予防するには、
いったいどのようなことに気をつければよい
と思われますか。

 

ここからは、歯科恐怖症への
具体的な対策方法を3つご紹介していきます。

 

 

 

 

◆歯科恐怖症対策1:まずは相談する

 

1つ目は、
『歯科治療に不安があることを、
歯科医師やスタッフに正直に話してみる』ことです。

 

治療や麻酔を受ける際、
「治療は我慢しなくては」
「麻酔の注射は怖がってはいけない」
などという思い込みをもっていませんか?

 

 

本当は怖いのにもかかわらず
「怖がらずに治療を受けるべきだ」
自ら高いハードルを課してしまうと、
かえって歯科恐怖症を
引き起こしやすくなる可能性もあります。

 

大人であっても歯の治療が怖いと感じるなら、
自分の感情を無理やり押さえつけないことです。

 

素直に打ち明けていただければ、
私たちも別の対策や方法を考えることができます。

 

当院では初診時にいきなり治療開始ではなくコンサルテーション
といってお話をお伺いする機会を設けていますので
歯科治療が怖い方や悩んでいらっしゃる方は、
どうぞお気兼ねなくご相談ください。

 

 

 

 

◆歯科恐怖症対策2:痛みを我慢しない

 

2つ目は、『痛みを我慢しすぎないこと』。

 

1つ目と一緒にはなりますが
大人なのだから「痛みを我慢するべき」という
考え方にとらわれる必要は全くありません。

 

 

 

正直に話していただければ、
一緒に対策・対応を考えていきます。
さまざまなアプローチによって
たとえ時間がかかっても
一緒に歯科治療を治療を進めていくことができると信じています。

 

 

 

 

◆歯科恐怖症対策3:
リラックスできる関係性を構築する

 

3つ目は、
『自分自身がリラックスできて、
コミュニケーションを取りやすいと感じる
歯科医院を選ぶこと』です。

 

 

 

歯科医師、スタッフとの相性や
院内の環境・雰囲気により、
「同じ治療」でも受ける印象は大きく異なるものです。

 

本気で治療に取り組みたいと考えるならば
多少回数や時間をかけてでも、
自分が心から穏やかな気持ちになり
治療を受けられる環境を探してみましょう。

どうやって探せば?と思われるならば
親しい方に聞いてみるとか
最近ならネット上の口コミを参考にするのも一つかと思います。
やらせを心配する方もいらっしゃるようですが
ある程度目を通しているとおおよそですが
実態が分かってくるものです。

 

 

歯科恐怖症は一度その状態になってしまうと、
なかなか簡単には改善せず、
治療にある程度の時間(期間・回数)
が必要になってしまいます。

 

そのため、
歯科医師やスタッフとコミュニケーションを取りながら
治療を受けられるようにするのが大切です。

 

 

 

「歯や歯周病の治療をしたいけど、
怖くて治療できない」
と悩んでいる方はいらっしゃいませんか。
もしこの記事を読んで
「自分は歯科恐怖症かもしれない」
と思った方は、
お近くの歯医者さんに相談してみてください。
いきなり直接は行けないという方はホームページなどから
「問い合わせ窓口」に相談してみるのもいいでしょう。
あなたと相性のいい歯科医院は必ずどこかにあるはずです。
まずはその一歩を踏み出してみませんか。

 

 

 

太山寺歯科医院
〒799-2662 愛媛県松山市太山寺町1155-1
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