院内勉強会 口腔内スキャナーについて
こんにちは、太山寺歯科医院院長の山田昌樹です。
当院では定期的に外部講師を招いての勉強会を実施しています。
写真は口腔内スキャナーの使い方を研修しているところです。
現在1台所有していますが、追加でもう一台導入となりました。
ここで『口腔内スキャナー』についてお話してみたいと思います。
その字の通りお口の中をスキャンする機器(3Dカメラ)です。
歯医者さんで歯型を取る時に何やら粘土かガムみたいなものを
盛り付けた器具をお口の中に入れた経験がある方は多いと思います。

出典元:歯科素材.com
固まるまでは数分とはいえ
お口の中が一杯になり息苦しく苦手な方もいらっしゃいますよね。
そんな方にぴったりなのがこの口腔内スキャナーなんです。
メリットといえば
その1. お口に棒状のカメラを入れて歯や歯ぐきを高速撮影します。
数十秒から数分以内に完了、とても楽ちんです。
それだけではありません。
その2.立体画像で肉眼では見えにくい方向からチェックができます。
患者さん自身もお口の中を視覚的に確認することができます。
その3.デジタルにより正確なデータが得られます。
通常の型取りに石こうを流して模型を作る作業はどうしても歪みがでます。
さらにその模型上で作る詰め物、被せものや入れ歯は手作業で作っていくために
材料のわずかの変形が発生してしまいます。
工程を重ねる毎に変形が積み重なりますので
目に見えるようなレベルではありませんが正確性が低下してしまいます。
デジタルデータの正確性は比べ物になりませんし、さらに近年は
材料の加工技術が向上しセラミックなどはブロックから削り出して作れますので
本当にピッタリと適合する歯に仕上がります。
工業製品を作るのと同じですね。
その4.データはさまざまな形で利用できます。
お口の診断レポートとしてプリントアウトしてお渡しも可能です。
矯正装置、特にマウスピース矯正はCTデータと合わせてより正確な診断ができますし
AI等でシミュレーションを行いながら患者さんと治療方針を決められるなどメリットも大きいと思います。
入れ歯やインプラントの上の被せものなど精度の高い測定が必要とされる治療にも応用可能です。
以上4つほど挙げてみましたがデジタルにより簡便、正確、わかりやすさなど
患者さんにも歯科医院にもメリットが多いものだと思います。
世界的にはこの口腔内スキャナーは50%ほどの普及率ですが高価格でもあり
日本ではまだまだこれからだと思います。
基本的には自費(保険外)での治療対応となりますが、一部保険にも導入されました。
当院ホームページのトップ最下部にある
「当院の施設基準について」から確認してみてください。
これは厚労省の定めた厳しい条件をクリアした施設に認められる
保険上における施設の基準を表しています。
その中の『光学印象』がこの口腔内スキャナーを使っての診療が可能ということです。
次の『CAD/CAM冠及びCAD/CAMインレー』が
保険でスキャナーを使って作製できる被せもの・つめものになります。
保険で白い歯ができるのですが詳しくは別の機会に説明したいと思います。
お口の健康診断レポートや詰め物治療を体験してみたいという方は
お問い合わせくださいね。